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レシピエントになりますか?

先日から書いている、臓器移植の話の続きです。

運転免許証、健康保険証の裏がドナーカードであることにどう対応するか、
ということです。

折も折、アップル社のスティーブ・ジョブズさんが亡くなりました。
若すぎます、56歳ですよ、びっくりしたー。
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彼は2004年にすい臓がんの手術をし、その合併症のため
2009年に肝臓移植をしていたそうです。
移植後、2年半足らずだったようです。

彼ほどのセレブなら、最高の治療だったに違いありません。
しかし・・・
「移植後2年半も生きられたのはすばらしい!!
さすが、完ぺき主義の、世界に名だたる天才だわ、よくやった!!」
と喜んであげられるものでしょうか・・・・


手元に9月18日の朝日新聞があります。(19面)
日本赤十字医療センターの幕内雅敏院長は、肝移植についてこう言っています。
=============================引用始め
効果は絶大です。特に劇症肝炎の患者は劇的。
意識が無くなって、死にかかっている人に肝臓を移植すると、
次の日にはパッチリと目が開く。神の奇跡を見る感じがします。
肝硬変の末期の患者さんも、肝機能は正常に回復します。
=============================引用終わり
おかしいんじゃないでしょうか?
なぜ肝臓を金で買ったとまで噂され、
術後の経過がよかったスティーブさんを救えなかったのでしょうか?

では、一般の脳死移植で、この新聞記事のようなことは起こりえるでしょうか。
レシピエントの登録後、すぐには移植は出来ません、
数年は待たなければならないそうです。
最低でも数年は生きられ、加えて肝臓移植という、大手術に耐えられるだけの体力を持った、
元気な患者で居るうちに予約をしておくことになりますね。

・・・とここで、先日書いたドナーと同じ問題が生じてくるわけです。
登録した人と登録していない人で、一般人の場合
臓器移植によらない、ありったけの内科的治療が同じように受けられるでしょうか?
(適応できるドナーが現れたとして)意識の無い人になるまでなんて待ってられますか?
移植の前倒しが行われるのではないでしょうか?
意識が無くなって、死にかかっている人って、死んでいる人なんじゃなかったんでしょうか?
新聞記事の文面は、矛盾してます
(生体肝移植は別として)過大広告としかいいようがありません。

・・・とこう書くと、
「ドナーが少ないから、提供を拒否する人が悪い」と返されるかも知れません、
需要に対して、ものすごい供給過多じゃないと、対応できないということになります。
人間は電器製品じゃありません、車でさえ新車に買い換えようと思ったら、
数ヶ月待たされるのは、当たり前です。


小松美彦さんの、脳死臓器移植の本当の話、によれば、
RIMG0311.jpg
これは、移植最先進国,アメリカでの生着率つまり生きている率ですが、
5年以内に半分近く死にますね。

でも半分以上生きているからいいじゃないかと・・・・
上にも書いたとおり、死にかけている人はレシピエント登録は事実上無理です。
登録された元気な患者は、5年とか、10年とか生きることはあるわけです。

「脳死臓器移植の本当の話」から
=======================引用始め
スティーブンソンらはさらに目を見張る分析結果を出している。全体として、待機時間が長くなればなるほど、おそらく内科的治療が功を奏して、待機患者の1年生存率は上がるのだが、9ヵ月後で88%に達している。
この数値は、心臓移植を受けたレシピエントの1年生存率と同じである。
ということは、1年生存率を指標にした場合、9ヶ月待機すると心臓移植の延命効果はゼロになるのだ。
つまり9ヶ月間待機したものは、その時点で移植を受けようと受けまいとどちらでもよいのである。
かくしてお分かりのように9ヶ月以降では待機患者とすでに心臓移植を受けた者の1年生存率は逆転し、待機日数が9ヶ月を超えた場合は、移植手術を受けずに内科治療煮専念したほうが生きながらえる蓋然性が高くなる。
心臓移植の延命効果はマイナスになるのだ。
=========================引用終わり

以上私の個人的な感想であり、
スティーブ・ジョブズさんのエピソードは付け足しであることをお断りしておきます。

脳死・臓器移植の本当の話 (PHP新書)脳死・臓器移植の本当の話 (PHP新書)
(2004/05)
小松 美彦

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